水の中に潜むレジオネラ!恐ろしい感染症と事例を紹介!【2020年版】

老人の腕

世の中には、細菌やウイルスによる感染症が多く存在しています。

赤ちゃんやご年配など、免疫力が低い方達がいるご家庭にとっては、季節ごとに蔓延する感染症は恐ろしいものです。

感染症の原因となる細菌やウイルスは、様々な場所に潜んでおり、その対策を行うためにはその特性を知っておかなければいけません。

今回は、水の中に潜む「レジオネラ症」について紹介します。

レジオネラ症とは

細菌

レジオネラ症は「レジオネラ属菌」による、細菌感染症です。症状としては「レジオネラ肺炎」と「ポンティアック熱」の2つの症状が確認されています。

レジオネラ肺炎は、1976年にアメリカの在郷軍人集会にて集団感染症として発見されました。そのことから「legionnaires’ disease(在郷軍人病)」と呼ばれています。

ポンティアック熱は、1968年にアメリカミシガン州ポンティアックにて、集団感染事例にちなんで名付けられました。

レジオネラ属菌はアメリカにだけ存在している菌ではなく、自然界に存在する細菌です。川や湖にいる菌であったが、人工的な循環水を利用したものが増えてきたため、レジオネラ症の感染が拡大したとされています。

レジオネラ症の症状・潜伏期間

レジオネラに感染して症状が現れるまでの潜伏期間は、だいたい2〜10日ほどと言われています。

上記でも紹介した通り、レジオネラ症の症状は2種類に分けられており、比較的軽度なものが「ポンティアック熱」です。

ポンティアック熱

症状:突然の発熱、悪寒、筋肉痛といった症状。

備考:症状は一過性のもので、発症しても時間が経てば自然と治癒します。

そして、重篤なものが「レジオネラ肺炎」となります。

レジオネラ肺炎

症状:全身の倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛、38度以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難

備考:まれに心筋炎などが起こり、また、意識レベルの低下、幻覚、手足の震えといった中枢神経系の症状が現れることもあります。

レジオネラ熱は軽症なこともありますが、早めに適切な処置を施さないと、症状が急速に進行することもあります。

レジオネラの感染経路

迷路

レジオネラは1つの菌のことではなく、複数の菌が存在していて、レジオネラ属菌という50種類以上の菌を総称して呼ばれています。その中でも代表的なものは「レジオネラ・ニューモフィラ」というものです。

レジオネラ属菌は自然界の中に存在していて、土壌や淡水(川・湖)に生息しています。

また、人工的な水循環設備内に侵入して繁殖することもあり、レジオネラに汚染された水のエアロゾル*を吸入してしまうことで感染してしまいます。人から人への接触による、直接的な感染はありません。

*…液体が微粒子状に空気中に拡散されていること。

レジオネラ症の事例

レジオネラ症の感染事例は国内外共にあり、思わぬところからの感染も考えられます。

国内と国外の感染事例を確認して、どのような注意が必要なのか見ていきましょう。

国内での感染事例

国内でのレジオネラ感染事例は、2017年に大分県にある老人ホーム内で2名のレジオネラ肺炎を発症した方が確認されています。

発生場所は施設内にある加湿器からとのこと。タンク内にヌメリがあり、そこからは22万個/100mlのレジオネラ属菌が検出されました。

2018年にも、ショートステイで利用していた男性1名が発症されて死亡したという例もあります。

インフルエンザ対策として超音波式の加湿器が利用されており、水は毎日交換し、タンク内は週に1度ブラシ洗浄されていたとのこと。

出典:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000194747.pdf 「NIID国立感染症研究所」

国外での感染事例

国外でのレジオネラ感染事例は、2015年にスペインのバルセロナで道路清掃従事者の男性が、レジオネラ肺炎と診断された事例があります。

レジオネラ属菌が発生した場所は、男性が仕事で使用していたトラックのタンク内からとのこと。

マスク着用もしていなかったようではあるが、タンク内壁の清掃はされていなかったとのこと。

出典:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000194747.pdf 「NIID国立感染症研究所」

レジオネラ症の治療方法

注射器

レジオネラ症は、感染している患者に抗菌薬を投与して治療を行います。
投与する薬剤は

・シプロフロキサシン

・レボフロキサシン

上記のフルオロキノロン系薬剤と呼ばれるものを、7〜14日間投与します。免疫が著しく低下している方は、最長3週間ほど投与することもあるようです。

また、レジオネラ症の診断方法は、痰や肺から採取した液体を培養するか、尿検査を行なって陽性か陰性か判別します。

レジオネラ症の予防方法

レジオネラの感染から身を守るためには、レジオネラ属菌が繁殖している場所に近づかないか、レジオネラ属菌が繁殖しないような環境を整える必要があります。

レジオネラは熱に弱い性質を持ちますが、65度以上の高温でないと不活化しません。そんな高温を屋内で撒いたりするのは、現実的に難しいでしょう。

熱湯以外にもレジオネラを除菌するには、塩素を使用して除菌を行うことで、感染から身を守ることができます。

安定型の次亜塩素酸ナトリウムを使用したら、噴霧器で空間除菌もできるため、室内でレジオネラ属菌の繁殖を防ぐことも可能です。

また、ヌメリが出やすいシンク内のタンクを洗浄・除菌を行うのであれば、貝殻焼成カルシウムを使用することでヌメリを取り除き除菌を行うこともできます。

レジオネラ症に感染しやすい人

レジオネラ症は誰にでも感染しますが、その中でも感染してしまう危険性が高くなってしまう方がいます。それには、どのような特徴があるのか確認していきましょう。

レジオネラ症は免疫力が低い方が感染してしまう傾向にあり、赤ちゃんやご年配の方はもちろん、喫煙家や大酒家、基礎疾患(高血圧症や糖尿病といったもの)をもつ方は感染してしまう危険性が高くなります。
AIDSを持つ方も同様に危険性が高くなるので注意しましょう。

Q&A

レジオネラに関するよくある質問をいくつかまとめました。
ページ内で紹介できなかった内容をまとめさせていただきます。

Q1.レジオネラ属菌に対するワクチンはありますか?

A1.現在のところ、レジオネラを予防できるワクチンはありません。

Q2.レジオネラはいつごろ多く発生する?

A2.国内では7月、9月に多く、温泉旅行にて感染する方もいるようです。

Q3.毎年どのくらいの人が感染している?

A3.1999年からの感染症法の施行に伴い、レジオネラ感染者が都道府県で報告されるようになりました。
   年々感染者は増えていき、2015年には年1,500人の感染者が報告されています。

まとめ

レジオネラの細菌は、どのような場所にでも存在しています。

生活する中で水はもちろん、加湿器は外せない方も多くなっていると思います。

水の中にはレジオネラ属菌が潜んでいることもあるので

除菌をしっかりと行い、綺麗な環境を作ることをこころがけましょう。

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